Nikon F 
 

最初に手にしたカメラは NikonF でした。

大学に入学した時に下宿のおばさんが買ってくれました。

なんと気前のいいおばさんでしょうか。まあこのおばさんは 母親の姉さん、実の伯母で、単なるオバハンとは訳が違いま

す。

当時では最高の写真機でした。現在でも名機の誉れ高いカメラ NikonF(一眼レフ)です。結構高価な品物だったと思い

ます。

今のカメラのように、オートフォーカス、自動巻き上げは当たり前、露出補正も

ストロボ(そのころはスピードライトと言ってたなア)も自動、カードを差し込めば

人気写真家と同じ写真が撮れる。操作を間違えば、教えてくれるなんて代物と

は全く別物。数年まえにはファインダーを覗く目の方向を計算してファインダー内の

見たところにピントが合うというよう便利なカメラもできたそうです。

        Nikon F

学生時代園長は貧乏学生(当時はみんなそうでしたが、、、)で、フィルムを入れずに

空シャッターを切っては、写った絵を想像していました。シャッターの切れる音で  

シャッタースピードがわかると自慢するものでした。どこに行くのにも一緒でした。

いつでも目の届くところにあります。今でも時折このカメラを手に取り空シャッターを

切っては往時を思い出すのであります。

園長にとってこのカメラは青春そのものなのです。

Nikon F での作品 

1974 金沢にて

 
                      このカメラは完全手動式でした。電池無しで動きます。

横走りのフォーカルプレーンシャッターで、T(タイム)・B(バルブ)〜1/1000秒

すこしややこしいですが、多重露光対応。

ミラー跳ね上げ機構あり。

とにかく頑丈で壊れないので、報道カメラマンや電池が手に入らない所での撮影に

重宝がられました。

フォーカシングマットも撮影シーンに応じて、容易に交換もできました。

視野率100%のファインダーも露出計内蔵のフォトミックファインダーに交換すると、Nikonフォトミック FTnと言う重い

カメラに変身します。

 

 

このカメラのNASA仕様機はアポロで宇宙旅行をしたことはあまりにも有名です。

 

 

 

続く→NikomatFT2 へ

 

フォーカルプレーンシャッター

 

私たちが普通に使うカメラのシャッターは

1.レンズシャッターと 2.フォーカルプレーンシャッター の2種類に分けられます。フォーカルプレーンシャッターは、レンズ交換の時にフィルムが感光しない、高速シャッター速度が得やすい等の特性があります。

先幕と後幕で構成され、先幕と後幕の間に隙間(スリット)を作り、フィルム直前を走らせて、刷毛で拭くようにして感光させます。

このスリットの間隔を狭めたり、広くしたりしてシャッタースピードを作ります。前後幕のスピードは変わらないので、スリットの間隔が狭いほどシャッタースピードが速くなると言うわけです。

 

T(タイム)撮影

 

天体写真などの長時間撮影ではB(バルブ)撮影が使われますが、B撮影では押したシャッターボタンを放すとシャッターは閉じてしまいます。

もともとB撮影とは、フラッシュ撮影で、同調(シンクロ)という技術が無かった頃、シャッターを開いてからフラッシュバルブを焚いていたことから、「バルブ撮影」と呼ばれていたようです。

一方、T(タイム)撮影ではシャッターボタンを放しても開いたシャッターは閉じません。ちなみにNikonFではT撮影のシャッターを閉じるためには、シャッタースピードダイヤルを左右どちらかに少し回します。

レリーズがあればB撮影でT撮影の代わりができるためにシャッターのT位置は使われなくなりました。 

 

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